これだけは賃貸管理ために覚えておきたいことその3! 田町マンション.com 広栄不動産
今回はキャッシュフローツリーの3回目になります。
1回目、2回目はこちらです。
満室時GPIについて
しつこい位、キャッシュフローツリーを確認します。(笑) 大切なので。
総潜在収入 (GPI) 満室時稼働時賃料(グロス・ポテンシャル・インカム)
-リース損 市場と実際の賃料の差
-空室と未回収損 実際の空室・オープンルーム・フリーレント・滞納
=純賃貸料収入
+雑収入 駐車場、自販機、レンタル管理、ネット、更新料
+経費払い戻し 賃料以外にテナントから回収した金銭
=実効総収入(EGI) 実際の収入金額(エフェクティブ・グロス・インカム)
-運営費(Opex) 管理手数料、公共料金、保険、固定資産税、修理費
=営業純利益(NOI) 物件の財務的実績(ネット・オペレイティング・インカム)
-年間負債支払額(ADS) 年間負債支払額(アニュアル・デット・サービス)
=税引き前のキャッシュフロー (ビフォア・タックス・キャッシュフロー)
(BTCF)
次は運営費を差し引いていきます。
運営費は管理会社に任せているのであれば管理手数料や一棟のアパート・マンションなら共有部分の電気代とか、共用水栓の水道代、区分マンションでは管理費・修繕積立金も入ります。火災保険、地震保険、固定資産税、都市計画税、あとは何か設備が壊れたときの修繕費も含まれます。
これらを差し引いたのが、営業純利益ということで、NOIになります。
賃貸不動産経営においての粗利になります。
今、この粗利をしっかりと判断して賃貸不動産を管理しているオーナー様、もしくはコンサルタントをしている業者はまだまだ少ない現状です。
計算してみます。
Aマンションは総潜在収入100万円で運営費が50万だったら粗利は50万円になります。
しかし、Bマンションは同じような築年の物件で同じエリア、同じ総潜在収入なのに運営費が70万円になっています。粗利は30万円になります。
運営比率が低いほど運営の効率が良いということです。
運営費率=運営費÷総潜在収入
Aの場合 50÷100=50%
Bの場合 70÷100=70%
になり、Aの方が運営の効率が良いとなります。より深く分析することで潜在的な問題が発生している個々の項目が明らかになります。
問題点として考えられることの例として管理している不動産会社の提案が関与している場合もあります。管理会社のインセンティブが高い保険業者を勧めたり、必要のないリフォームの提案をしてバックをもらっている場合も考えられます。
不動産投資系の方はこのキャッシュフローツリーをマスターしている方が多いので「ちょっと運営費が高いんじゃないの?」と感じる方も多いですが、地主系の方はまだまだを知っている方が少ないため、相談を受けると不動産業者側の良いように提案を受けてしまっている方が多くいらっしゃいます。
私が所属しているIREM JAPANではこの運営費の比率、NOIの比率がどのくらいなら適正なのかというインデックスを全国的に今とり始めています。インデックスをとる作業に関しては国土交通省のほうからも「それはいい試みだ」ということでどんどん進めてほしいという流れになってきております。
ちなみにアメリカではこのようなインデックスは当たり前のようにあります。
インターネットで購入したい物件のその地域の運営費は何パーセントくらいか平均値が確認ができます。
それよりも悪化している物件だったら、「ここの管理会社は何をやっているだ!」という話になります。
逆にインデックスよりもいい数字で運営されていれば「いい管理会社だね!」と評価されます。
将来的には、そういったインデックスというものが出て「このエリアのこの物件は運営費の比率は何パーセントぐらいだよね。」「NOIの率はこのくらいだよね。」「空室率はこんなもんだよね。」というようなモノサシが出てくることを把握しておいた方が良いと思います。
しっかりキャッシュフローツリーを理解したうえでNOIがどれだけ残る物件であるか見極めることは大事なことです。
私は「まずは自分でキャッシュの流れを把握できるようになり、資産の最大化を提案できる管理会社とお付き合いすることが、これからオーナー業をされる方の要となると思います。」とセミナーや管理させていただいているオーナー様にはお伝えしております。
不動産の管理でお困りのオーナー様はぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
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