賃貸管理会社が伝えるインボイス制度、貸主が知っておきたい対策3選とは。
目次
インボイス制度どのような制度?何が問題?
オーナー様はインボイス制度についてどのように対策をされていますか?
令和5年10月1日から開始まで、あと1年を切りました。
管理物件のオーナー様から少しずつですが、お問い合わせが増えてきました。
インボイス制度は、「消費税を受領する売り手が買い手に適用税率や消費税額等を正確に伝えるために発行すべき請求書とその保存を求める制度」となります。
不動産賃貸業では売り手が「貸主」、買い手が「借主」にあたります。
一番の問題は「貸主」が免税事業者の場合です。マンションを所有する貸主は免税業者(2期前の消費税の課税売上が1000万円以下の事業者)の方が多くいらっしゃいます。
その貸主が事業者登録を行わず、適格請求書を発行しないと借主が消費税の仕入れ額控除ができなくなります。
例えばテナントの賃料が月11万円の場合(消費税込)、これまでは借主は消費税1万円分の仕入税額控除を受けることができました。
しかし、インボイス制度が始まると貸主が事業者登録を行わない場合は、借主はその消費税1万円を実質的に負担することになります。
そうなると、借主が不利な立場になるため、今後は家賃の交渉や退去の相談を受けることが考えられます。
貸主の対策は3つあります。
1 貸主は免税事業者から課税事業者に変更。
貸主は「簡易課税制度」を利用します。
「簡易課税制度」とは消費税の基準期間(2年期前)の消費税の課税売上高が5000万円以下の中小企業が採用できる計算方法になります。受け取った消費税額に一定の割合を乗じて消費税を計算することができます。
不動産業の場合は40%控除(みなし仕入れ率)をすることができます。
例えば先ほどと同じように家賃が11万円(消費税込)の場合は、消費税1万円を受け取ったものに対して、支払う消費税額は6千円になります。
つまり毎月の収入は104,000円となります。
2 貸主は免税事業者として、6年間の経過措置を利用して賃料減額をする。
令和5年10月1日以降インボイス制度が開始しても、経過措置により免税業者からの仕入れについても6年間経過措置がもうけられました。
令和5年10月1日から3年間:免税業者から支払いにつき支払いの消費税の80%が控除可能になります。
また令和8年10月1日から3年間:免税業者から支払いにつき支払いの消費税の50%が控除可能になります。
例えば先ほどと同じように家賃が10万円消費税1万円の場合、令和5年10月1日から3年間は月1万円×12カ月×20%(控除できない分)=24,000円だけ減額してもらう。
家賃11万円(税込み)- 2,000円(24,000÷12カ月)
=10万8000円(税込み)
108,000円÷1.1
=本体98,182円(1円未満切り上げ)
本体98,182円×10%
=9,818円(1円未満切り捨て)
合計 108,000円 になります。
3 免税事業者のままで消費税分を安くして対応。
仕入れ額控除ができなくなるため、消費税分を安くするように話し合う。
当社としては貸主の収入が減るため、1または2の利用を勧めています。
ただ1,2,3の方法とも貸主、借主がお互い納得して合意書を作成しておく必要があります。
制度開始から適格請求書発行事業者になるためには令和5年3月31日までに登録申請が必要になります。(もちろん、その後も登録は可能です。)
あと、4カ月あまり貸主は対策を立てておきたいですね。
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